AI Refereeの各プランの種類と内容

以下は私たちが取材した時点の内容だ。毎月情報を更新しているわけではない。最新の状況は公式サイト等で必ずご確認下さい。

プラン 投資スパン 比重が多い市場 おすすめ層 分析の手法
AI タイプ1 短期/中長期 東証プライム ・初心者
・名門企業の株などで中長期保有を求めたい人
ファンダメンタルズ重視
AI タイプ2 短期/中期 全市場 短期的に結果、利益リターンを求めたい人 テクニカル重視
AI タイプ3 中長期 全市場 安定感重視の中長期投資派
  • ファンダメンタルズ分析
  • テクニカル分析
AI タイプ4 短期 東証グロース 大化け株を狙う人
  • ファンダメンタルズ分析
  • テクニカル分析
  • SNS分析
AI タイプ5 中長期 東証プライム /NY証取 /米ナスダック 銀行商品や低利回りの投資信託などから乗り換えを考えている人
  • ファンダメンタルズ分析
  • テクニカル分析
  • SNS分析
AI タイプ6 短中期 東証スタンダード /米ナスダック ・各国の短期大化け銘柄を狙う人

・スケールの大きな投資に挑戦したい人
  • ファンダメンタルズ分析
  • テクニカル分析
  • 経済指数全般
  • SNS分析
AI タイプ7 短中期 東証グロース ・特大の利益をピンポイントで狙いたい意欲的な人

・スケールの大きな投資に挑戦したい人
  • ファンダメンタルズ分析
  • SNS分析
  • など

【課題】日米の「金融AI」の差

大手都市銀行など日本の金融機関は1980~90年代、アルゴリズム取引にチャレンジした。 しかし、満足な成果を出せなかった。 この失敗体験によって、日本ではロボット運用に否定的な見方が定着してしまった。 その結果、長年にわたって新しい試みが行われなかった。

エ-アイレフリーの評判

ロボ運用はアドバルーン

2017年ごろから、ロボ運用が再び注目を集めた。 しかし、日本の金融界の試みの多くは、ロボ運用というアドバルーンを上げるのが目的で、 本気でパフォーマンスを向上させるための知識も意欲も欠けていた。

米国ではAIヘッジファンドが好調

ツーシグマなど

一方、アメリカでは最新のAI技術をうまく取り入れることに成功した一部のヘッジファンドが、絶好調の運用成績を出している。例えば、AIを駆使した多様な分析をすることが売りの米ツーシグマは、主力ファンドのリターン(利回り)が年率20%を超えることが多い。

IBMの有名技術者を引き抜く

また、世界最大のヘッジファンドのブリッジウォーターも、AIの活用で成功した。 2011年に米IBMのワトソン開発を主導した技術者デービッド・フェルッチ氏を引き抜くなど、 人材を強化した成果が着実に出ている。

高額報酬

米ヘッジファンド業界は、Google(グーグル)、IBM、アップルなどAI技術の巨人から、次々に優秀な技術者を引き抜いている。 有力ヘッジファンドが一流のAI開発者に支払う報酬は、グーグルやアップルでも全くかなわない水準だ。 このため、世界最高の科学エリートが、次々とヘッジファンドに引き寄せられている。

AI Refereeの課題

日本のAI Refereeが今後、「投資AIツール」分野の競争に勝ちたいならば、 米シリコンバレーなどの巨大IT企業や最先端フィンテック企業から、 優秀な人材を引き抜いていく必要があるだろう。

「柔らかい頭」を持つAI

エ-アイレフリー

かつてのロボットやAIは、多彩な芸をこなすようでありながら、実はすべて指示された通りのことをやっているにすぎない「石頭」だった。 人間の命令がないと、たちまち困ってフリーズしてしまった。 しかし、Googleや「オープンAI」などのトップ企業が開発を進めているAIは違う。 覚え込んでいる知識の中から、当面する問題解決に必要とされる知識を引き出して当てはめるという「柔らかい頭」を持っている。

自主的に情報を取捨選択

つまり、最新のAIは、人間が細かく手続きを指示してやらなくても、自主的に判断して情報を集め、取捨選択し、結論を導き出してくれる。 専門的なことを何ら知らないユーザーでも、天才的な「頭脳」が手に入るのだ。

AIの評価

機械に人間の知性と心を持たせる

AI研究の教祖の一人、米マサチューセッツ工科大のマービン・ミンスキー教授は著書の中で、「人間の心は、エージェントと呼ばれる多数の小さな処理過程の集合からなる」と分析した。「個々のエージェントは単純なことしかできないが、特殊な方法で『社会』として結合させると、本当の知性となる」という説を唱えたのだ。 機械に人間の知性と心を持たせることができる理論として注目され、AI開発の突破口になった。 最近のAI開発の思想の多くも、ミンスキー博士の「結合理論」に基づいている。


右脳コンピューター

AI Referee(AIレフェリー)が開発を目指しているような株予測AI(?)は「右脳コンピューター」に位置づけられるかも知れない。

パターン認識や直感的な情報処理

人間の脳は、左側と右側で役割が微妙に異なる。左脳は、論理的な思考、言語活動など従来のコンピューターでもある程度行える機能を受け持つのに対し、右脳が得意なのはパターン認識や直感的な情報処理だとされる。

幅広い理解力や自律機能

そこで、株価予測AIでは、情報の分散処理、神経回路モデルの研究などを通じて、右脳に似た情報処理を実現させ、幅広い理解力や自律機能を開発しよう、という機運が高い。

ABCサイエンス

株価予測AI開発の最新キーワードは「ABCサイエンス」だ。 「A」はAI(人工知能)、「B」はブレイン・サイエンス(脳科学)だ。「C」はコグニティブ・サイエンス(認知科学)、つまり記憶、連想などの認識作用の研究である。

ファジー能力

もう一つ、株価予測AI開発のカギを握るのが「ファジー(ファジィ)」能力だ。ファジー能力を備えたAIは、ニューロコンピューターと組み合わせてフレキシブルコンピューターを形成し、大脳の右脳、左脳のようにそれらを切り替えて利用するようになると予想されている。AI Referee(AIレフェリー)の開発チームの動向に注目したい。

山川烈氏の予見

日本で初めてファジー・コンピューターを試作した人物の一人とされるのが、山川烈氏(九州工業大学教授)だ。 山川烈氏は1988年の時点で、日本システムハウス協会主催のシンポジウム『実用段階に入った-ファジィコンピューターとその応用』において、「新々世代、第六世代コンピューターともいえるファジィコンピューターは、将来的にデジタルコンピューターやニューロコンピューターと組み合わせてフレキシブル・コンピューターを形成し、大脳の右脳、左脳のようにそれらを切り替えて利用するようにもなるだろう」と予測していた。当時のAI研究者には、ファジーを嫌う向きも少なくなかったが、デジタルコンピューター、つまり二値(0と1)の世界だけの発想では限界に突き当たることを、山川氏は見抜いていたのだろう。

1990年代の家電のように

1990年代に入って、家庭電気製品の人工知能化が進んだ。あいまいで人間的な判断に適応できる「ファジー」機能がブームになり、過去のデータを学習して次に生かす「ニューロ」で進化を続けた。各製品に共通した特徴は、機能が進化したのに、操作がかえって簡単になっていることだった。2020年代の後半は、AI Refereeのようなファジー型AIツールが、同じような進化の道を辿る可能性もある。




「AI審判(AI Referee)対人間」の論点

AI Refereeというサービス名は、 AIが株式相場の「審判員(レフェリー)」となって、 個々の銘柄に審判を下す、という意味が込められているのだろう。 スポーツなどの世界では、AI審判員の導入の是非が議論されている。 人間の審判だと、どうしても誤審が出てしまうからだ。 以下の項目では、個々の競技のAI審判員をめぐる事件や論点を紹介する。

人間によるスポーツ誤審事件(歴代)

人間の審判(ヒューマン・レフェリー)によるスポーツ誤審事件の一覧です。歴代ワースト。

種目 内容
サッカー 2006年ワールドカップ(ドイツ大会)のアジア最終予選プレーオフ(3位同士の敗者復活戦)の「ウズベキスタン対バーレーン」で、本来なら「PKやり直し」とするところを「FK」とした誤審で、再試合となった。誤審をしたのは、日本人の吉田寿光(主審)だった。

問題の試合は、2005年9月3日にウズベキスタンの首都タシケントで行われた。ウズベキスタンは1-0でリードしていた。前半39分、ウズベキスタンがPKを獲得し、これを決めた。これで本来なら2-0になる場面だった。ところが、主審の吉田は、ウズベキスタン側の選手がPKの前にペナルティーエリアへ侵入したとしてゴールを認めなかった。本来のルールなら、ウズベキスタン側のPKのやり直しとすべきところを、バーレーンの間接FKで再開させた。試合は、そのまま1-0で終わった。

この後、FIFAは吉田の誤審を認め、試合を「無効」とする判断を下した。再試合が10月8日に行われ、結果は1-1で引き分けだった。これにより、ウズベキスタンは次のステージに進むことができず、ワールドカップ出場の可能性がなくなった。

一番悪いのは吉田ではなく、FIFAだったといえる。ウズベキスタンはもともと、その試合を1-0で勝っていた。吉田の誤審は「ウズベキにとって不利」なものだったのだから、誤審を理由にウズベキの勝利を取り消すのは、筋が全く通らない。
体操 2004年アテネ五輪の男子総合で、韓国選手ヤン・テヨンの「演技価値点」を低く採点するミスが起きた。 ヤン選手の平行棒の演技について、本来は演技価値点「10点満点」とされるべきだった。 しかし、審判団により9.9と判定され、0.1点低く扱われてしまった。

「演技価値点」とは、当時の10点満点制で、演技の難度・構成に応じて「この演技は最高何点まで出せるか」を決める上限のようなものである。ヤン選手の平行棒は、本来10.0点満点の構成だったのに、審判が技を見誤り、9.9点満点の構成として扱った。 このミスにより、本来であれば「9.812点」となるところが、「9.712点」が付いた。

その結果、ヤン選手は銅メダルとなり、金メダルは米国のポール・ハムの手に渡った。 もし正しい点が付いていれば、ヤン選手が金メダルのはずだった。

後に国際体操連盟は「正しく判定されていたらヤン選手が金」とミスを認めた。
フィギュア・スケート 2002年の米国ソルトレークシティー五輪でのペアのフリーで、ミスのないカナダが、ミスのあったロシアより下になり、金メダルがロシアに渡った。その後、審判の買収や組織的な不正投票が発覚した。銀メダルとされたペアにも金メダルが追加授与されるという、五輪史上極めて異例の結末を迎えた。

金メダルを巡る事実上のトップ争いは、以下の2組に絞られていた。
●ロシア代表:エレーナ・ベレズナヤ&アントン・シハルリドゼ組
●カナダ代表:ジェイミー・サレー&デビッド・ペルティエ組

先に滑ったロシア組は、演技中に男性が着氷時にバランスを崩してステップアウトする明確なミスを犯した。一方で、後から滑ったカナダ組は、映画『ある愛の詩』のメロディにのせてほぼ完璧でミスのない演技を披露した

会場の誰もがカナダ組の逆転金メダルを確信したが、発表された採点結果は「5対4」のわずかな差でロシア組を1位とするものであった。この判定に会場からは激しいブーイングが鳴り響き、メディアや専門家からも採点の不公正さを非難する声が殺到した。

この騒動の決定打となったのが、判定でロシア組に1位を投じたフランスの女性審判員、マリー・レーヌ・ルグーニュ氏による告白であった。大会直後、「フランスフィギュアスケート連盟の会長から圧力を受けていた」と明かした。その内容は、後に控えているアイスダンス競技でフランス代表組を有利に採点してもらう見返り(バーター)として、ペア競技では内容に関わらずロシア組を意図的に1位にするという、国同士の組織的な談合(不正工作)があったというものである。

事態を重く見た国際オリンピック委員会(IOC)と国際スケート連盟(ISU)は緊急協議を行い、ルグーニュの採点を無効と判断した。

本来であればロシア組の金メダルを剥奪してカナダ組を繰り上げるところであるが、「ロシア組の選手自身に不正の落ち度はない」としてロシア組の金メダルも維持されることになった。その結果、銀メダルであったカナダのサレー/ペルティエ組にも改めて金メダルが授与され、1つの種目で「2組が同時に金メダリストになる」という五輪史上初の異例の表彰式が改めて行われた。
柔道 2000年9月のシドニー夏季五輪柔道男子100キロ超級決勝で、篠原信一(現天理大監督)の内また透かしが、相手・ドイエ(フランス)の有効と見なされた。篠原は無念の銀メダル。
スケート・ショートトラック 2002年2月のソルトレークシティー冬季五輪ショートトラック男子千メートル準決勝で、5人中3人が転倒するなか、最後方から1着に入った寺尾悟(トヨタ自動車)が転倒の原因を作ったとして失格。
高校サッカー 2002年12月の全国高校サッカー岡山県大会決勝の作陽対水島工戦で、作陽の決勝ゴールが見逃され、PK戦の末に水島工が勝ち、全国大会へ。


競馬におけるロボット・レフリーの導入

競馬にはAI審判が導入されていない。 人間である決勝審判委員(Final referee、ファイナル・レフリー)が着順を判定している。

続き▼

競馬の決勝審判委員は、ロボットではなく人間だ。 1日の全レースを3人で務める。日常は総務部や人事部など、全く別のセクションの職員が担当することが多い。

眼鏡の人はいない

開催日に、この仕事を任される最低の条件は「目がいい(視力がいい)」ことだ。 決勝審判委員に眼鏡をかけた人はいない。

入線順位に目を凝らす

審判委員はレースの当日、ゴール真ん前のスタンドの一室で、入線順位に目を凝らす。 ベテランから順に上段、中段、下段と縦に並ぶ。

馬の毛色などの特徴

審判全員がノートに全着順をすばやく書き取りる。 瞬時に、より正確を期すため、事前に騎手の勝負服、ブリンカーのあるなし、馬の毛色などの特徴を頭にたたき込んでおく。

カメラのゴール映像

書き取った着順を照合し、復唱する。 さらに電子シャッターカメラがとらえたゴール映像(ファンにも後刻、場内の大型スクリーンなどで公開される)で確認する。 この間に、上のカメラ室からネガが届く。 全馬がゴールして、わずか1分30秒後だ。

頭差以内が写真判定と

明白な順位であれば、ただちに5着までを馬場内の電光掲示板に灯す。 通常、頭差以内なら写真判定となる。 ネガを拡大機にかけ際どい着順を判定し、全馬の着差を決める。

カラー化

写真のネガがカラーになったのは1996年。 決勝審判委員たちは大助かりだったそうだ。 馬番が写っているとは限らないうえに、デザインが似たような勝負服も少なくないからだ。

計速員が通過順を点滅

審判員のほかに、見習いの形で「計速員」と呼ばれる職員がいる。 レースが始まると先頭から3頭の通過順を点滅させ、手動でタイムも計測する。

自動タイム測定装置

とはいえ、実際には自動タイム測定装置が働いている。 しかし、ときにカラスやハトが横切って不能というケースがある。万一のために、計速員が存在しているのだ。

審判部の裁決委員が公正をチェックし、確定ランプ

決勝審判委員の判定した着順に降着や失格がないかなど、レースの公正に目を光らして、審判部の裁決委員が確定のランプを押す。