東京ドラマアウォード

東京ドラマアウォードの歴代の結果(受賞作)

東京ドラマアウォードの受賞作の一覧です。歴代の連続ドラマ部門のグランプリ。日本のテレビドラマの名作です。この賞(アワード)は、NHKと民放の両方のテレビ番組が対象です。地上波だけでなく、衛星放送も対象です。海外でも通用するドラマを表彰し、世界に広めることを目的としています。いわば「日本版エミー賞」です。アメリカや韓国(韓流)のドラマが人気を呼ぶ中、国内作品を主にアジア圏に発信しようと、2008年に創設されました。前年7月から今年6月末までに全国放送された作品が対象。10月下旬頃発表されます。「連続ドラマ部門」と「単発ドラマ部門」があります。企画意図、時代状況の反映、人の生き方や日常の微妙な心理の描写などを基準に選考が行われます。

選考方法(誰が選ぶ?)

「日本映画テレビプロデューサー協会」会員による投票結果等により第一次選考を行い、次に新聞社および放送事業者から自薦された委員により構成する「選考委員会」で第2次選考を行ったうえで、最終的に、有識者で構成する「審査員会」で受賞作品を決定する。

連続ドラマ部門グランプリ(作品賞)

2020年代
題名、放送局など 内容・解説
2023 「ブラッシュアップライフ」

(日本テレビ)

2023年1月8日~3月12日




【その他の部門】
<主演男優賞>
小栗旬
「鎌倉殿の13人」(NHK)

<主演女優賞>
川口春奈
「サイレント」(フジテレビ)

<助演男優賞>
目黒蓮
「サイレント」(フジテレビ)

<助演女優賞>
夏帆(かほ)
「サイレント」(フジテレビ)

<脚本賞>
バカリズム
「ブラッシュアップライフ」(日本テレビ)

<演出賞>
風間太樹
「サイレント」(フジテレビ)

<主題歌賞>
オフィシャル髭男dism(ひげだんでぃずむ)
「サイレント」(フジテレビ)の『サブタイトル』
<▼動画>
「ブラッシュアップライフ」は、時空を飛び越える「タイムリープ」を描くコメディ。 もしも人生をやり直せたらどう生きようか、というのがテーマ。

ユーモアたっぷりの。何げない会話劇に張った伏線を回収する構成が称賛された。 独創的なネタで人気のお笑い芸人、バカリズムが脚本を書いた。

携帯液晶ペットゲーム「たまごっち」やプロフィル帳など、それぞれの時代を象徴する懐かしいアイテムも次々と登場し、ノスタルジーを誘う。

物語の中心となる安藤サクラ、夏帆、木南晴夏の“普通っぽい”演技が親しみやすい。

【あらすじ】2回目の人生を0歳からやり直す主人公(安藤サクラ)は33歳になり、事故で1回目の人生が終わった日を迎えた。1回目と同じく、同級生2人と食事をし、カラオケへ。そこに保育園時代からよく知る友人を呼ぶ。どうしても伝えたいことがあった。
2022 「最愛」

(TBS)

2021年10月15日~12月17日




【その他の部門】
<主演男優賞>
菅田将暉
「ミステリと言う勿れ」(フジテレビ)

<主演女優賞>
吉高由里子
「最愛」(TBS)

<助演男優賞>
オダギリジョー
「カムカムエヴリバディ」(NHK)

<助演女優賞>
松本若菜
「やんごとなき一族」(フジテレビ)
ラブサスペンス。金曜夜。原作を持たないオリジナルドラマ。

主人公(吉高由里子)と初恋相手の刑事(松下洸平)の関係と過去を描く。プロデューサーは新井順子、演出が塚原あゆ子。「アンナチュラル」(2018年)や「MIU404」(2020年)の名コンビ。

グランプリのほか、吉高由里子が主演女優賞を受賞した。塚原あゆ子は演出賞を獲り、計3冠に輝いた。

読売新聞の川床弥生記者は紙面の座談会で「先が気になって仕方がなかった。編集によるミスリードに何度だまされたことか。みんな秘密を抱えているけど、全部守りたい誰か、守りたい場所のためなんだよね」などと称賛した。

【あらすじ】主人公の女性実業家、真田(吉高由里子)は殺人事件の重要参考人。しかも15年前には真田の故郷で失踪事件があり、2つの事件の当事者は親子だった。 事件を担当する刑事の宮崎(松下洸平)は高校で陸上選手だった。寝起きしていた合宿所で世話になったのが真田の父親である。互いに淡い恋心を持っていた二人が、15年後に対立する立場で再会する。そこに企業弁護士の加瀬(井浦新)がからむ。
2021 「俺の家の話」

(TBS)

2021年1月22日~3月26日


配信:アマゾン
能楽一家を舞台に、家族ならではのスリリングな関係を描き出す。能楽の人間国宝である父の介護のため、実家に戻る元プロレスラーが主人公。

観山寿一(長瀬智也)は17歳で家出し、プロレスラーになった。ある日、能楽の人間国宝の父寿三郎(西田敏行)が危篤と聞いて25年ぶりに帰り、長男として跡を継ぐ決意をする。ただ寿三郎は回復し、若い介護ヘルパー(戸田恵梨香)と結婚し全財産を譲ると宣言。一家をまとめるため寿一の闘いが始まる。

設定から面白く、遊び心も満載の作品。軽妙なセリフのやりとりも面白い。介護問題など社会派のテーマにも切り込む。

重めの話を扱っているのに、重さを感じさせない。プロレスと能楽という様式美の世界の掛け合わせも巧み。

脚本は宮藤官九郎(クドカン)。設定から細部まで滑稽さをちりばめている。NHKの連続テレビ小説や大河ドラマなどを経て、パワーアップした宮藤の力が光る娯楽性の高い一作。
2020 「いだてん ~東京オリムピック噺~」

(NHK)

2019年1月6日~12月15日

配信:アマゾン
NHK大河ドラマ。 視聴率は低迷したが、作品の質はとても高かったと評価された。 台本や出演者の演技などが素晴らしかった。

1912年に日本が五輪に初参加する経緯から1964年東京五輪までを描いた。時代を行き来するなど構成の複雑さが指摘されていたが、玄人筋には称賛された。

全47回の期間平均視聴率が関東地区で8・2%、関西地区で7・1%だった(ビデオリサーチ調べ)。 関東で過去最低だった2015年「花燃ゆ」と2012年の「平清盛」の12・0%を大きく下回り、初めての1桁台を記録した。 最終回の平均視聴率は関東で8・3%、関西で7・0%だった。

関東での視聴率は、2月10日放送回に1桁になり、10月13日の回には大河ドラマで記録が残る89年以降で最低の3・7%となった。 舞台設定が現代で、戦国ものなどに親しんだ従来の大河ファンには、物足りなかったのかもしれない。

出演者を巡るトラブルにも見舞われた。ピエール瀧(たき)さんが麻薬取締法違反容疑で逮捕され、徳井義実さんが所得の申告漏れを指摘された。
2010年代
題名、放送局など 内容・解説
2019 「3年A組 今から皆さんは、人質です」

(日本テレビ)

2019年1月6日~3月10日

配信:アマゾン
様々な伏線と現代的な問題意識をはらんだ密室劇。

ある女子生徒の自殺の理由を探るため、高校卒業を10日後に控えた29人の生徒を担任教師が人質にした。衝撃的な設定の学園ミステリー。3年A組担任の柊(ひいらぎ)(菅田将暉)が、さくら(永野芽郁)ら生徒たちを人質にとる。澪奈(上白石萌歌)の自殺理由はなかなか解明できない。柊は次に、水泳の全国大会で澪奈がドーピングをしたと疑わせる投稿動画を示し、それは加工されたものだと指摘。投稿したのは誰なのかと問う。

爆発物で教室を外部と遮断し、生徒たちが自殺の真相にたどり着けなければ、誰かに死んでもらうと話すなど、異常な行動に走る柊。菅田の演技は鬼気迫る。
2018 「おっさんずラブ」

(テレビ朝日)

2018年4月21日~6月2日

配信:アマゾン
男性同士の純愛を描き、ドラマファンの話題をさらった。

4月から6月まで、テレ朝系で土曜夜11時15分から放送された。「土曜ナイトドラマ」枠。

深夜ドラマだったこともあり、全7話の視聴率はいずれも1ケタだった。平均視聴率は4・0%(関東地区)。この時間帯のドラマとしては決して高くない。

むしろ、話題を盛り上げたのは、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などによるネット上の反響だった。 最終回の無料見逃し配信の再生回数は、放送後7日間の合計がテレ朝史上初の100万回を突破した。

モテとは無縁だった33歳の主人公・春田創一(田中圭)が、職場の上司の黒澤武蔵(吉田鋼太郎)と後輩の牧凌太(林遣都)から告白される。  

同性からの好意を最初は受け入れられなかった春田だが、2人の思いを受け止めるうち、しだいに人を愛することと向き合っていくストーリーだ。

男性同士の恋愛を描きながらも、同性愛に対する社会の偏見や、当事者たちの葛藤に焦点を当てていないのが特徴だ。吉田が演じる黒澤は既婚者で伴侶は女性だ。その黒澤が同性を愛したことを周りが非難するような描写や、黒澤自身が同性愛に葛藤する場面は、作中ではほぼ描かれていない。
2017 「逃げるは恥だが役に立つ」

(TBS)

2016年10月11日~12月20日

配信:アマゾン
原作は海野つなみの同名漫画で雑誌連載中。大学院卒だが就職できず居場所がない森山みくり(新垣結衣)が、恋愛経験がない独身会社員津崎平匡(ひらまさ)(星野源)の家事代行アルバイトを務めるうち、雇用主が夫、従業員が妻という形で仕事として契約結婚することになる物語だ。

みくりの心のつぶやきを通じて結婚とは何か、突っ込みを入れて笑いながら考える作品になっている。出演陣も見事にはまった。 エンディング曲で出演者が踊る星野源の曲「恋ダンス」に関連した仕掛けも、人気を押し上げた。
2016 「あさが来た」

(NHK)

2015年9月28日~2016年4月2日

配信:アマゾン
NHK連続テレビ小説。いわゆる「朝ドラ」。

女優波瑠(当時24)が主演。全156回。平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下同)は23・5%だった。2002年の「さくら」の平均23・3%を超え、当時としては21世紀最高を記録した。

朝ドラ史上初めて幕末から物語がスタート。波瑠演じるヒロイン白岡あさは豪商の娘。明治時代に大阪を拠点に活動した企業家、広岡浅子がモデル。あさの「びっくりぽん」という口癖、夫役の玉木宏も話題を呼び、ディーン・フジオカがブレークした。

作品賞(グランプリ)のほか、波瑠は主演女優賞を受賞。ディーン・フジオカは助演男優賞に輝いた。(有宗良治
2015 「天皇の料理番」

(TBS)

2015年4月26日~7月12日

配信:アマゾン
2014 「半沢直樹」

(TBS)

2013年7月7日~9月22日
2013 「あまちゃん」

(NHK)

2013年4月1日~9月28日

配信:アマゾン
2012 「家政婦のミタ」

(日本テレビ)

2011年10月12日~12月21日

配信:アマゾン
2011 「フリーター、家を買う。」

(フジテレビ)

2010年10月19日~12月21日
2010 「JIN-仁-」

(TBS)

2009年10月11日~12月20日

配信:アマゾン
2000年代
題名、放送局など 内容・解説
2009 「アイシテル~海容~」

(日本テレビ)

2009年4月15日~6月17日
2008 「パンドラ」

(WOWOW)

2008年4月6日~5月25日
データ参照:AI Referee